いつも来て下さっていたお客様が妊婦さんに♪
私も新しい命の誕生に嬉しくなってしまいます♡
ここでご紹介したいのは妊婦さんのアロマテラピー
妊娠中の方へのアロマテラピーは慎重に行う必要があります。
妊婦さんがマッサージを受けられないわけではありません。
妊婦さんのアロマトリートメントの後にこんな感想を教えて頂きました。
「お腹の赤ちゃんがゆっくり…ぐるんっと回ってました」
私はまだ妊娠した事がないのでビックリ!!です。
でも以前にいらした妊娠中のお客様達もマッサージ中の赤ちゃん達の状態がすごくリラックスしてるって言ってたっけ…
きっとママが気持ちよく体が緩んでくるとベイビーもゆるゆるになるんですね!
ママの気持ちがベイビーにも伝わるって事はやっぱりマタニティーライフはストレスフリーじゃないと!!なんて思います。
でも妊娠中のアロマテラピーは注意をしないといけません。
特にマッサージやオイルを直接塗るのは経験あるセラピストの指導やお医者様の許可も大事になります。「この精油を使って大丈夫かしら?」なんて不安な気持ちがある場合はやめておいた方が良いでしょう。
アロマテラピーが本当に必要な時って体が弱ってる時だったりするので、そういう時ほど専門知識が必要というのは難しいことですね。
おうちで気軽にアロマテラピーをできるように普段からアロマを上手に使ってもらえたらなぁ…って思います。
リタルダンドでは妊婦さんのアロマテラピートリートメントを受け付けていますが、お医者様に必ず確認を取ってから事前にご相談下さい。
施術中の体勢も横向き、仰向けなど体調に合わせて行います。
妊娠とアロマテラピー
アロマテラピーは香りを嗅いだり、体に塗る事で精神的な効果だけでなく身体的なアプローチができるのですが…
例えば…ラベンダーの香り。
妊娠とラベンダーの精油
アロマテラピーの中で一番使用頻度の高いポピュラーなオイル。
ラベンダーの香りを嗅ぐと気持ちがリラックスして高まった感情が落ち着きます。
心臓の鼓動や呼吸もゆっくりとしてくるので眠たくなったりもしますね。
バスソルトや蒸気が出るパックなんかにラベンダーの香りが採用されるのも気持ちを落ち着けてくれるか。
他にもラベンダーは筋肉の緊張を解いてくれるので疲れた身体にも良いオイルです。
炎症を鎮めてくれるので急に運動した人にも良いですし、虫さされや火傷など熱が出すぎた時にベストな香りです。
更にホルモンのバランスを整えたり生理を促す作用があるので生理不順や生理痛でお悩みの人にも役立つオイルです。
でも!!生理を促すという事は妊娠初期~中期には×なオイル。
逆に出産の時にはラベンダーは産道を広げてくれるので、なかなか赤ちゃんがおりてこない時には良いんです。
こんな風にアロマテラピーはその人の状態に合わせてこんなオイルを使った方が良いとかダメとかあるので持病があったり、
体が弱ってる時は専門のセラピストやアロマテラピーショップの店員さんに確認して楽しんで下さいね。
他にもブレンドする事で作用が弱まったり、強くなったりもするのでどんな精油と組み合わせるかでも変わります。
妊娠中でも精油を使いたい場合はよく注意してセラピストにも相談しましょう。
では一つ一つ精油の安全性を確認しましょう。よく使用される精油を簡単にまとめてみました。
参考にして下さいね。
使用する際は自己責任です。十分注意して濃度に気をつけましょう。
精油は直接肌につける事はできないので、トリートメントとして使用する際には必ず植物油に薄めてから使用しましょう。
(通常1%濃度ですが、妊娠中はその半分0.5%濃度です。)
イランイラン
ストレスやパニック、不安感、性的問題、高血圧症など感情が絡む不調に効果的です。
妊娠中でも少量なら安全と思われます。
分娩間近で極度の緊張や不安を感じている場合に良いでしょう。
スイートオレンジ
消化器のトラブルに有効なオイルです。吐き気・嘔吐・便秘・下痢・食欲不振に。
抗菌作用も強く、肌を柔らかくするので空気の浄化、妊娠線、乾燥肌にも効果的。
オレンジ精油は肌刺激も強く、光毒作用もあるので肌が敏感な方は注意が必要です。
塗布後、太陽の光に直接当たらないようにしましょう。
また劣化も早いオイルなので開封後6ヶ月以内に使い切る、ブレンドオイルは早めに使い切らなければなりません。
(光毒性に関してはオレンジオイルは問題ないとも言われる事もありますが注意は必要です。)
ジャーマンカモミール
アレルギーに良いと言われている美しいブルーのジャーマンカモマイル。
通経作用があるの妊娠初期は使用しないようにしましょう。
リラックスしたい時はカモミールティーを!
頭痛、背中の痛み、月経困難症、陣痛、後陣痛がオイルトリートメントで和らぐでしょう。
ローマンカモミール
ローマンカモミールは妊娠中は用いないようにという説と安全に用いられるという説、両方が存在します。
通経作用があるので妊娠初期は使用しないようにしましょう。
リラクセーション作用が強いので緊張を和らげたり、分娩時に良いです。
消化器系に良いので胸やけ、鼓腸、吐き気、嘔吐の緩和に。
クラリセージ
月経前緊張症や月経困難症、後陣痛に良いオイルです。
妊娠中は使用を避け、生理前や生理中の不快感が強い時に役立ちます。
通経作用があるので妊娠中は使用するのを避けましょう。
強力なリラックス作用のある精油なので運転前に高濃度で嗅がないように注意しましょう。
高濃度で嗅ぐと気分が悪くなる事もあるオイルです。
グレープフルーツ
フレッシュな香りは気分を明るくリフレッシュさせてくれます。
気持ちが落ち込みやすい時や胸やけなど消化器系の不快感がある時に良いオイルです。
グレープフルーツもオレンジ同様、劣化の早いオイルです。開封後6ヶ月以内に使い切りましょう。
敏感肌の方はオイルトリートメントは控えた方が良いかもしれません。
光毒性もあるオイルですので塗布後すぐに直射日光に当たるのは避けましょう。
サンダルウッド
高いリラクセーション効果が得られるオイルです。
泌尿器系(膀胱炎や尿路感染症)や呼吸器系(気管支炎、咳、風邪、喉の痛み)に良いオイルです。
催淫作用もあるので出産が原因の不感症や心理的な原因が根底にあるインポテンツの改善に役立つでしょう。
ジャスミン
妊娠中にジャスミンの精油は使用してはいけません。
しかし分娩時や月経中、分娩後には極めて有効な精油です。
子宮の強壮作用もあるので妊娠中以外の時には女性にとてもよいオイルです。
香りの王様と呼ばれる濃厚な花の香りは女性の気持ちをリラックスさせてくれます。
ジュニパーベリー
利尿作用があり水分によるトラブル(むくみや膀胱のトラブル)に良いジュニパーですが通経作用があるので妊娠中に使用してはいけません。
妊娠中はむくみが気になる方もいると思いますがジュニパーオイルは×
また足首周りや踵は生殖腺に繋がるツボも多いので指圧も×な場所です。
出産後の産褥期、尿路感染症などに良いでしょう。
腎臓への機能促進作用が強いです。連日続けて使うことは避けましょう。
ゼラニウム
むくみを緩和し、肝臓や腎臓を強くして全身の血液循環を促す作用があります。
抗炎症作用があるので分娩時や産褥期に良いです。
ラベンダーとブレンドして陣痛を和らげる効果も期待できます。(この香りが鼻につくようなら使用×)
ティートリー
強力な抗菌作用のあるティートリーオイル。
空気の浄化や風邪予防にとても効果的。
感染症の予防にもよく、毒性・炎症性のないオイルなので濃度に気をつけて安全に使用できるオイルです。
デリケート部分の感染症にもティートリーバスで不快感を和らげます。
ネロリ
健康な肌へと導く効果があるため妊娠線の予防に妊娠後期から使用できます。
産後の創傷治癒や細胞の再生を促してくれます。
分娩時の緊張やストレス、月経前の緊張にも効果的なリラックス作用があります。
産後ブルーにも良いので分娩時、産後に力を与えてくれるオイルです。
パチュリ
少しの濃度で鎮静作用、強い濃度で興奮作用のあるオイルです。
妊娠中は敏感なため高濃度での使用は避けましょう。
アレルギーや湿疹を緩和し、ひび割れなどの傷の治癒に役立つオイルです。
食欲を抑制して、むくみやセルライトを防ぐ事で肥満の治療に効果が期待できると考える専門家もいます。(←香りだけではなく他の方法と併用する必要があると思います。)
フランキンセンス
百日咳や喘息など呼吸器系のトラブルにとても効果があります。咳がひどい時には背中へのオイルトリートメントがとても良いケアとなるでしょう。
キリスト教の象徴的なオイルでもあるのでお祈りをしたり瞑想をする時に良い、心を落ち着かせてくれる香りです。
通経作用があるとされ妊娠中には注意が必要です。
しかし全般的にとても安全性の高いオイルですので専門家は低用量で様子を見ながら用いる事ができると言っています。
ベルガモット
妊娠期間前期を通じて安全に使用できるオイルです。
紅茶・アールグレイの香り付けに使われる柑橘の香りでとても嗅ぎやすい良い香りです。
呼吸器の感染症にも良いので吸入やフェイシャルスチーム、肌ケアにも優れています。
子宮の強壮作用もあるので分娩時、分娩後の回復にもとても良いオイルです。
降圧作用もあるので血圧が高い時にも使用できます。
ベルガモットも他の柑橘オイルと同様、劣化の早いオイルです。開封後6ヶ月以内に使い切りましょう。
光毒性がとても強いので紫外線に注意が必要です。妊娠中は特にメラニンをつくる働きが高まるのでより注意しましょう。
(気になる方はフロクマリンフリーを購入しましょう。)
ベンゾイン
バニラのような甘い香りは腎臓に働きかけて尿の排泄を促します。むくみや膀胱炎に良いです。
降圧作用もあるので血圧が高い時にも使用できます。
通経作用はないので妊娠中期から使用が可能です。
香りが強いので濃度に注意が必要です。
乾燥肌を潤し、粘膜の塊を流す働きがあるので副鼻腔炎や痰、気管支炎に良いオイルです。
ストレスや緊張を和らげてくれるので産後のマッサージにも。
マジョラム
通経作用があるので妊娠中は使用できません。
出産日近くになったときに少量用いる事は出来ますがそれ以外は使用しないようにしましょう。
痛みを和らげるオイルなので運動後の筋肉痛、頭痛に効果的です。
腹部の痛みや便秘、生理痛にも効果的なオイルです。
古代ギリシャでは幸福の象徴とされるハーブで結婚の儀式の時に使用されていました。
ユーカリ
去痰作用、粘膜溶解作用があるので風邪の時にとても良いオイルです。
呼吸器の感染症や副鼻腔炎、抗ウイルス作用があります。
妊娠中に膀胱炎になった場合、恥骨が十分浸かる程度に湯をはり、少量のユーカリを加えて座浴をすると効果的です。
しかしユーカリは強力な精油なので低濃度で使うように心がけましょう。
特に肌が弱い方は注意が必要です。
高血圧、てんかんの症状がある方は使用を避けます。
ラベンダー
抗菌作用が非常に強く、鎮痛作用もあるので帝王切開や会陰切開を受けた傷から感染症を起こりにくくしてくれます。
分娩中にラベンダーオイルを腹部と背中にマッサージをしながら擦り込むと子宮の働きを強化してうまく調整する事が分かっているそうです。
通経作用があるので妊娠初期の使用は避けましょう。
レモン
爽やかな香りのレモンは気持ちをリフレッシュさせるのに役立ちます。
直接脳に働きかけ、こう打つ作用を発揮し気分を高めてくれます。
血管を収縮させる作用があるので出血時の止血剤としても使われます。
循環を良くし高血圧を緩和する効果も期待できます。
レモンも他の柑橘オイルと同様、劣化の早いオイルです。開封後6ヶ月以内に使い切りましょう。
光毒性もあるオイルですので塗布後すぐに直射日光に当たるのは避けましょう。
レモングラス
分娩時と出産後の気持ちをリフレッシュして高揚させてくれます。
催乳性もあるので乳汁分泌を促してもくれます。
レモングラスの香りは虫除けや消臭作用もあるのでエアフレッシュナーとしても効果的です。
肌刺激の強いオイルなので低濃度で注意しながら使用しましょう。
ローズ
妊娠期間中前期を通して使用を避ける方や良いという説と婦人科ケアに適している説が両方あります。
慎重を期して妊娠後期まで使用は避けましょう。
陣痛時に使えば高いリラクセーション効果や子宮の働きを助ける作用が期待できます。
ローズのフェミニンな甘い香りはマタニティケアだけでなく女性のあらゆる不調に働きかけてくれます。
ローズは非常に高価なオイルです。品質を良く確かめて購入しましょう。(アブソリュート、ゼラニウムの混入、植物油希釈など)
ローズマリー
妊娠中は特に慎重に用いるべきオイルです。
使用する場合は必ず間隔をおいて使用しましょう。
血圧が正常値から外れている人(低血圧、高血圧)、てんかんの症状がある方は使用を避けましょう。
ローズマリーは頭をクリアにする働きがあり「ローズマリーは物覚えに」というシェイクスピアのセリフもあります。
筋肉の様々な痛みに良いので分娩時や月経困難症にも効果的です。月経前や産後のむくみにも良いでしょう。
【通経作用のある精油】
以下のオイルは妊娠初期・もしくは前期に渡って使用を控えましょう。
各オイルによって異なるので一つ一つ確認してから安全に使用しましょうね。
アニスシード、アンジェリカ、カモミール、カラミント、カレンデュラ、ガルバナム、キャラウェイ、キャロットシード、クミン、クラリセージ、サイプレス、シトロネラ、シナモンリーフ、シダーウッド、ジャスミン、ジュニパー、セージ、セロリシード、タイム、タラゴン、ナツメグ、バジル、パセリ、ヒソップ、フェンネル、フランキンセンス、ベイ、ペパーミント、マジョラム、ミルラ、メリッサ、ラブダナム、ラベンダー、ローズ、ローズマリー
【アロマテラピーで禁忌とされる危険な精油】
禁忌精油はほとんどの場合、店頭で販売していないと思います。けれど希に手に入る事があります。
私も以下の精油の何本か持っています。精油は使い方を間違えれば思ってもいなかった事になりかねませんので十分注意して下さいね。
アルニカ、アルモワーズ、ウィンターグリーン、エレキャンペーン、オリガナム、チャイニーズシナモン、カンファー、クローブ、コスタス、サッサフラス、サビン、シナモンバーク、セイボリー、タンジー、チャービル、ツーヤ、ディアタン、トンカ、バーチ・スイート、バジル・エキゾチック、バニラ、パイン・ドワーフ、ビター・アーモンド、ビター・オレンジ、ブチュ・ブッコノキ、ブルーム・エニシダ、ペニーロイヤル、ホースラディッシュ、ボルドーリーフ、マスタード、メリロート、ヤボランジリーフ、ルー、ワームウッド
※参考文献
『妊娠と出産のためのクリニカル・アロマテラピー』
著書:デニス・ディラン
平成20年8月25日 第1版第5刷発行
フレグランスジャーナル社