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【妊娠中のアロマテラピー】妊娠から分娩中、産後に精油を楽しむ方法

2023/09/20

アロマテラピーとは大きな意味では植物の香りを楽しむことです。
小さな意味では精油(エッセンシャルオイル)を使用することを意味しています。

今回は妊娠中の精油の使い方、選び方についてお伝えしたいと思います。
精油以外の楽しみ方については【妊娠中のアロマテラピー】妊娠中の香りを楽しむ方法をご覧ください。

妊娠中の精油の楽しみ方

妊娠中は様々な体や心の変化が生まれます。
植物の香りは胃の不快感を抑えてくれたり、沈んだ心を元気づけてくれたり、
筋肉の強張りからくる体の痛みを解消してくれたりするでしょう。

体や心に作用する精油は用量や使い方を守らなければなりません。
特に妊娠中は肌も心もデリケートな状態です。
通常の状態より敏感ですから、使い方に十分注意をして香りを楽しみ、
体や心の健康に役立てましょう。

妊娠中・産後の精油の使い方 芳香浴とマッサージオイル

芳香浴

妊娠中に芳香浴で香りを楽しむ場合はどんな精油を使って頂いても大丈夫です。
アロマストーン、アロマランプ、ディフューザーなどを使って
室内空間に香りを漂わせて楽しみましょう。

8畳程の広さであれば精油3〜5滴を目安にされて下さい。
強すぎる香りは吐き気を催したり、頭痛を引き起こしたりします。
もし香りが強いと感じれば、換気をして空気を入れ替えましょう。

アロマストーン

アロマストーンは精油をストーンに染み込ませて香りを楽しみます。
電気を使わなず、熱を与えないので精油の香りがダイレクトです。
熱を与えないため、香りの拡散速度は穏やかです。
小さい子供やペットがいるご家庭や電源が確保しにくいトイレや玄関で使いやすい芳香機です。

アロマランプ

一番ポピュラーな香りを楽しむための芳香機です。
電源に直接差し込むタイプとコード式を選べます。
熱を与えるため、香りの蒸散速度は高くなります。
熱が加わると熱に弱い精油の香りが変性するのがデメリットです。

アロマディフューザー

精油を超音波で拡散させるタイプの芳香機です。
精油の香りがダイレクトに、広範囲へと広がります。
熱変性が起こらず、精油本来の香りが楽しめます。
機械音が気になる人もいらっしゃいます。

アロマランプの掃除の仕方

よく質問を受けるのは

「アロマランプを水で洗っても綺麗にならないけれど、どうしたら良いですか?」

なのですが、
精油は水に溶けないので水洗いしても綺麗になりません。
アルコールで溶けるので、アルコールを受け皿に吹きかけるか注ぎます。
ティッシュで拭き取って下さい。
頑固にこびりついていたら、少し放置して下さい。

アルコールで拭き取ることで受け皿も綺麗になりますし、香りもリセットされます。
アルコールの種類はどんなアルコールでも精油を溶かしますが、
簡単に、より綺麗にしたければ無水エタノールを使いましょう。

ディフューザーの場合はアルコールを入れて、スイッチオンにしましょう。

マッサージオイルの精油の希釈濃度

妊娠中の精油の希釈濃度は0.5%以下です。
0.5%はかなりの低用量ですので妊娠中でも安全に使える濃度です。
植物油10mlに対して精油1滴と覚えておいて下さい。 産後であれば1%濃度です。 1%は植物油5mlに対して精油1滴です。

海外のアロマテラピーの書籍では
健康な人への希釈濃度が3%と書かれることが多くあります。
日本アロマ環境協会が推奨する一般的な希釈濃度は1%です。
骨格の大きな欧米系の方と異なり、
日本人の体格や肌の状態に合わせると1%が妥当なようです。
妊娠中は通常の状態より敏感になるので、通常用量の半分の濃度で0.5%です。

『妊娠と出産のためのクリニカル・アロマテラピー』(デニス・ディラン著)によると
妊娠・出産時に用いる精油の適用量はマッサージで1〜2%を超えないようにします。
できれば妊娠中はもっと少なめの方が良いでしょう。と記載されています。

デニス・ディラン氏はイギリスの方ですので日本のルールよりは少し高い濃度で書いてありますが、
やはり低用量で十分だとも書かれています。

私のサロンのマタニティアロママッサージは0.5%でブレンドしています。
この濃度であれば問題なく安全にお使いいただけるのではないかと実感します。
ただし、それでも心配だと感じるのであれば精油は芳香浴のみで使用されることをお勧めします。
マッサージをするのであれば精油は入れずに植物油(キャリアオイル)のみで行いましょう。

ご自身で精油を使われる時は自己責任です。
精油の使い方を調べ、安全に安心して精油を使えるように準備されて下さい。
このページが皆さんの安心への手助けとなればと思います。

妊娠・産後のラベンダー精油の活用法

ラベンダーは種類が多くあるのですが、
妊娠中に使える精油は真正ラベンダー、トゥルーラベンダーと呼ばれるものです。
学名はLavandula officinalis(ラバンドゥラ オフィキナリス)もしくは
Lavandula angustifolia(ラバンドゥラ アングスティフォリア)です。

花と葉から精油は採油されます。
産地はフランスのプロバンス地方が有名ですが、
他にもタスマニアやチュニジアなどでもよく採れます。

ラベンサラ、ラバンジン、ストエカス、グロッソはここで説明するラベンダー精油とは異なります。
妊娠中は真正ラベンダー以外のラベンダーを使用しないようにしましょう。

アロマテラピーの中で一番使用頻度の高いポピュラーなオイルがラベンダーです。
ラベンダーの香りを嗅ぐと気持ちがリラックスして、興奮した感情が落ち着きます。
逆に感情が落ち込んでしまって、元気が出ない時に
ラベンダーを嗅ぐと気持ちに活力を与えてくれます。
ラベンダーの香りは高まった感情を、そして落ち込んだ感情を
ニュートラルな真ん中の状態へと導いてくれる中立的な香りです。

心臓の鼓動や呼吸もゆっくりとしてくるので、うまく眠れない夜にも良いでしょう。
バスソルトや蒸気が出るパックなどにラベンダーの香りが採用されるのも
気持ちを落ち着けて真ん中に戻させてくれるから。
慣れない赤ちゃんとの生活や、うまく取れない睡眠の悩みがある時に嗅ぐと良いでしょう。

ラベンダーは筋肉の緊張を解いてくれるので、疲労した身体にも良いオイルです。
炎症を鎮め、急激に運動した後に体を癒してくれます。
陣痛の痛み、出産後の疲れた体のケアにも適しているでしょう。

虫さされや火傷などで熱が出すぎた時に冷やす精油でもあります。
(虫刺されや火傷のケアであれば局所的に使うので、妊娠中に使用しても問題ないと思います。)

ホルモンのバランスを整え、生理を促す作用があるので
生理不順や生理痛で悩んでいる方にも役立ちます。
しかし、生理を促すという事は通経作用のある精油です。
妊娠初期~中期にマッサージに使用するのは控えましょう。

出産の時にはラベンダーは産道を広げ、
なかなか赤ちゃんが降りてこない時に役立ちます。
陣痛から出産の最中にラベンダーがブレンドされたオイルを
お腹や背中に塗り込むのもこわばった気持ちや体を緩め、出産を促してくれます。

妊娠後期から産後の期間に良いラベンダー精油です。

妊娠・産後のそれぞれの精油の活用法

妊娠中の精油の使い方ガイドは様々な本で記載されていますが、
同じ精油でも、本によっては使ってもOK or NGが様々です。
今回は複数の本を参考に記載します。
私も2013年からマタニティアロママッサージを行っている中で、大丈夫だと感じるものがあります。
それらも含めて記していきたいと思います。

イランイラン・Ylang Ylang

学名:Cananga odorata
科名:バンレイシ科
抽出部位:花
抽出方法:水蒸気蒸留法
主な産地:インドネシア、マダカスカル

ストレスやパニック、不安感、性的問題、高血圧症など感情が絡む不調に効果的です。
妊娠中でも少量なら安全と思われます。
分娩間近で極度の緊張や不安を感じている場合に良いでしょう。

イランイラン精油は蒸留中のどのタイミングで採油されたかによってグレードが変わります。
出来れば純度の高いイランイラン・エクストラを選びましょう。
合成のものや、薄めたものが出回りやすい精油です。
信頼できる精油の取り扱いのあるお店で購入しましょう。

スイートオレンジ

学名:Citrus sinensis
科名:ミカン科
抽出部位:果皮
抽出方法:圧搾法
主な産地:中国、スペイン、イタリア

安全性と用途の広さは1番です。
妊婦だけでなく子供の心のケアにも有効な精油です。

消化器のトラブルに有効で吐き気・嘔吐・便秘・下痢・食欲不振に良いです。
抗菌作用も強く、空気を浄化します。
肌を柔らかくしてくれるため、妊娠線や乾燥肌にも効果的です。

鎮痛作用もあるため、分娩時の痛みにも有効と考えられます。
むくみの軽減にもよく、妊娠後期・分娩直後の産褥期に足のマッサージオイルとして良いでしょう。

オレンジ精油は圧搾法で採油されているため、敏感肌の方はパッチテストをしてからお使いください。
光毒性に関してはオレンジオイルは問題ないとも言われる事もありますが注意は必要です。
塗布後、太陽の光に直接当たらないようにしましょう。
劣化も早い精油なので開封後6ヶ月以内に使い切るようにしましょう。
ブレンドオイルも早めに使い切らなければなりません。

ジャーマンカモミール

学名:Matricaria chamomilla
科名:キク科
抽出部位:花
抽出方法:水蒸気蒸留法
主な産地:ドイツ、ハンガリー

Matricariaというラテン語は子宮を意味しているように、
カモミールの精油は婦人病によく使われています。
しかし通経作用のある精油なので妊娠初期は使用しないようにしましょう。
妊娠後期になり、慎重に用いれば問題ないでしょう。

カモミールは尿路感染症や膀胱炎など尿路のトラブルに良いと言われています。
精油を使用できない期間の時はカモミールティーを飲みましょう。

カモミールには優れた鎮痛作用があるため、背中を精油入りのオイルでマッサージをすれば、
背中の痛み、月経困難症、陣痛、後陣痛が和らぐでしょう。

肌の炎症や痒みにも良いオイルです。
産後の肌トラブルに良いでしょう。

ローマンカモミール

学名:Anthemis nobilis
科名:キク科
抽出部位:花
抽出方法:水蒸気蒸留法
主な産地:ドイツ、ハンガリー

ローマンカモミールは妊娠中は用いないようにという説と
安全に用いられるという説、両方が存在します。
通経作用があるので妊娠初期は使用しないようにしましょう。
ロバート・ティスランドとトニー・バラシュによれば
ローマンカモミールの精油は妊娠期間を通して安全に使用できると述べています。
どの精油でも言えることですが、1つの精油を長期的に多用せず、
低用量を守れば問題ないかと思われます。

リラクセーション作用が強いので緊張を和らげたり、分娩時の痛みの緩和に使用すると良いでしょう。
出産間近であれば安心してお使い頂けます。

ローマンカモミールは鎮静効果が高く、穏やかな精油なので
子供を眠りに誘う目的で室内芳香浴をするのも良いでしょう。

クラリセージ

学名:Salvia sclarea
科名:シソ科
抽出部位:葉と花
抽出方法:水蒸気蒸留法
主な産地:モロッコ、フランス、アメリカ

通経作用があるので妊娠中は使用するのを避けましょう。

月経前緊張症や月経困難症、後陣痛に良いオイルです。
強力なリラックス作用のある精油なので運転前に高濃度で嗅がないように注意しましょう。
高濃度で嗅ぐと頭痛を引き起こし、気分が悪くなる事もある精油です。

グレープフルーツ

学名:Citrus paradisi
科名:ミカン科
抽出部位:果皮
抽出方法:圧搾法
主な産地:アメリカ

柑橘精油全般ですが、妊娠・分娩時に安全に使える精油です。
フレッシュな香りは気分を明るくさせ、リフレッシュさせてくれます。
気持ちが落ち込みやすい時や胸やけなど消化器系の不快感がある時に良いオイルです。
妊娠初期や後期のつわり、胃の不快感がある時に良いでしょう。

グレープフルーツ精油は圧搾法で採油されているため、
敏感肌の方はパッチテストをしてからお使いください。
光毒性もありますが、ブレンドによってはその毒性は緩和されるでしょう。
しかし安全のため塗布後、太陽の光に直接当たらないようにしましょう。
劣化も早いオイルなので開封後6ヶ月以内に使い切りましょう。
ブレンドオイルも早めに使い切る方が良いです。

クローブ

学名:Eugenia caryophyllata
科名:フトモモ科
抽出部位:つぼみ
抽出方法:水蒸気蒸留法
主な産地:インドネシア、スリランカ

正産期に低濃度で使用できます。それ以外の期間は使用を控えましょう。
筋肉組織を強化する働きがあるので、
昔から妊婦が臨月に使うように勧められ
子宮筋を整え、出産へ備えるために使われてきました。

一般的な使い方は歯の痛みに使用されるため、
クローブは歯磨き粉に含まれることが多いです。

サンダルウッド

学名:Santalum album
科名:ビャクダン科
抽出部位:木(心材)
抽出方法:水蒸気蒸留法
主な産地:インド、スリランカ、オーストラリア

高いリラクセーション効果が得られるオイルです。
深い呼吸を促し、心を沈めてリラックスさせてくれる香りです。
しかし強いリラクセーション効果があるため、心の抑うつ状態の時には使用しないようにしましょう。
より心が沈み込み、思考が内向きになります。
少し疲れているな…ぐらいの時に使用しましょう。

泌尿器系(膀胱炎や尿路感染症)や呼吸器系(気管支炎、咳、風邪、喉の痛み)に良いオイルです。
催淫作用もあるので出産が原因の不感症や
心理的な原因が根底にあるインポテンツの改善に役立つでしょう。

ジャスミン

学名:Jasminum officinale
科名:モクセイ科
抽出部位:花
抽出方法:溶剤抽出法
主な産地:フランス、モロッコ、エジプト

妊娠中のすべての期間でジャスミンの精油は使用してはいけません。
しかし分娩時や分娩直後の後陣痛には極めて有効な精油です。

子宮の強壮作用もあるので妊娠中以外であれば
女性にとって、とても有用な精油です。

ジャスミン精油は妊娠中には使用できませんが
分娩中から使用可能であり、産後には特に優れた精油でもあります。
長引く陣痛の苦しみから生じるトラウマを慰め、出産の喜びを高めてくれます。
さらに催乳作用があることから母乳の出をよくしてくれます。
産後のケアオイルとしてブレンドオイルを準備しておくと良いでしょう。

香りの王様と呼ばれる濃厚な花の香りは
女性の気持ちをゴージャスに高めつつも、リラックスさせて鎮静化させます。
実際にジャスミン精油の価格はゴージャスでもあります。

ジャスミンは女性であっても、男性であってもホルモン分泌を調整してくれます。
精子を増加させる効果があることから、男性不妊にも有用です。
催淫作用もあることから、これから赤ちゃんを迎えたいカップルに良いでしょう。
ジャスミンは子宝のハーブとも言われています。

1滴の香りがとても強いので、芳香浴であっても低用量で使用しましょう。

ジュニパーベリー

学名:Juniperus communis
科名:ヒノキ科
抽出部位:果実
抽出方法:水蒸気蒸留法
主な産地:イタリア、ハンガリー、インド

ジュニパーベリーは妊娠期間中全てにおいて使用できません。
この精油は利尿作用があり、リンパの滞留を改善してくれますが、
残念ながら妊娠中のむくみ改善のためには使用できません。

産後、慢性的な疲労や手足の冷え、腰痛、むくみがある時に
下半身のマッサージを行うのも良いでしょう。

妊婦だけでなく、腎臓病の既往歴がある場合も使用できません。

ジンジャー

学名:Zingiber officinale
科名:ショウガ科
抽出部位:根
抽出方法:水蒸気蒸留法
主な産地:インド、中国

ジンジャーには胃液の分泌促進や食欲不振、下痢、吐き気や
嘔吐の治療に昔から使われています。
つわりに役立つブレンドオイルとして
ジンジャー、スイート・オレンジ、ローマン・カモミール、コリアンダー
の調香があります。

けれど、必ずしも精油とし
て使う必要もありません。
ジンジャーティーや生姜の砂糖漬けなど、
生のショウガもしくはドライの生姜を使用しても同じ効果が期待できます。

もしジンジャー精油を使ってマッサージブレンドを作る場合は、
敏感肌の方は刺激を感じるかもしれません。
注意して使用しましょう。

ゼラニウム

学名:Pelargonium graveolens/P.odorantissimum
科名:フウロソウ科
抽出部位:花・葉
抽出方法:水蒸気蒸留法
主な産地:フランス、エジプト、レユニオン島、マダガスカル

ゼラニウムも種類がたくさんある精油ですが、一番上質なものはブルボンです。
抗炎症作用があるので分娩時や産褥期に良い精油です。
ラベンダーとブレンドして陣痛を和らげる効果も期待できます。
陣痛中・分娩中に背中やお腹、頭を撫でるようにマッサージするのも良いでしょう。
この香りが鼻につくようなら使用しないようにします。
自分の好みに合う香りなのか、事前にチェックしておくと良いでしょう。

ゼラニウムに含まれるゲラ二オールが子宮を収縮させる作用があるので
妊娠期間中は禁忌であるというセラピストもいらっしゃいます。
ここは意見が分かれるところでしょう。

私としては全身トリートメントを毎日するのでなければ使用しても問題ないと思います。
私はハンドメイドの化粧水で日常的にゼラニウムの精油を使っていました。
肌ケアにとても有効な精油なので、
妊娠中にとどまらず、フェイシャルケアにとても役立つと個人的には思っています。

実際にゲラ二オールを含むローズは妊娠中のケアにとても良いですし、
市販の妊娠線対策オイルにはゲラニオールを含む商品が販売されています。
使用頻度、使用濃度に気をつけましょう。
心配な方は使用しないようにしましょう。

ティートリー

学名:Melaleuca alternifolia
科名:フトモモ科
抽出部位:葉
抽出方法:水蒸気蒸留法
主な産地:オーストラリア

強力な抗菌作用のあるティートリー精油は空気の浄化や風邪予防にとても効果的です。
感染症の予防に良い精油です。
毒性・炎症性のない精油なので濃度に気をつけて安全に使用できるオイルです。
デリケート部分の感染症にもティートリーバスで不快感を和らげてくれます。
会陰切開後の感染症の予防及び治癒効果が期待できます。
全身浴の際に、バスタブに3滴ほど入れてみると良いでしょう。

ネロリ

学名:Citrus aurantium
科名:ミカン科
抽出部位:花
抽出方法:水蒸気蒸留法
主な産地:チュニジア、フランス、イタリア

健康な肌へと導く効果があるため妊娠線の予防に低用量で使用できます。
産後の創傷治癒や細胞の再生を促してくれます。

神経系を穏やかに強壮してくれるため、
分娩時の緊張やストレス、月経前の緊張にも効果的にリラックス状態へと導いてくれます。
産後ブルーにも良いので分娩時や産後に力を与えてくれる香りです。
過敏だったり、感受性が強かったり、不安になりやすい方に
安心と強さをもたらしてくれるでしょう。
産後の不眠がある方や、性欲が通常に戻らない時にも適しています。

パチュリ

学名:Pogostemon patchouli
科名:シソ科
抽出部位:葉
抽出方法:水蒸気蒸留法
主な産地:インド、インドネシア

少しの濃度で鎮静作用、強い濃度で興奮作用のある精油です。
妊娠中は敏感なため低用量での使用にしましょう。
皮膚組織の再生と瘢痕形成を促進するため、
アレルギーや湿疹を緩和し、ひび割れなどの傷の治癒に役立つ精油です。
食欲を抑制して、むくみやセルライトを防ぐ事で
肥満の治療に効果が期待できると考える専門家もいます。
私としてはパチュリだけで痩せるわけではないので、
香りだけでなく、他の方法と併用する必要があると思います。

フランキンセンス

学名:Boswellia carteri
科名:カンラン科
抽出部位:樹脂
抽出方法:水蒸気蒸留法
主な産地:オマーン、インド、中国

百日咳や喘息など呼吸器系のトラブルにとても有効な精油です。
咳がひどい時には背中へのオイルトリートメントがとても心地よいケアとなるでしょう。
キリスト教の象徴的な香りでもあり、祈りを捧げたり、瞑想をする時に良く使用され
心を落ち着かせてくれるます。
通経作用があるとされ妊娠中には注意が必要ですが
全般的にとても安全性の高いオイルですので
専門家は低用量で様子を見ながら用いる事ができると言っています。

私はマタニティマッサージでよくフランキンセンスを使います。
他のローズやネロリの香りと調和しますし、肌ケアにも最高の精油だと感じます。
ローズ、マンダリン、フランキンセンスのブレンドを好まれる妊婦さんが多いです。

ベルガモット

学名:Citrus bergamia
科名:ミカン科
抽出部位:ミカン科
抽出方法:低温圧搾法
主な産地:イタリア、モロッコ、南フランス

妊娠期間全期を通じて安全に使用できる精油です。
紅茶・アールグレイの香り付けに使われる柑橘の香りで
とても嗅ぎやすく、気分を高揚させる良い香りです。

消化不良や疝痛、鼓腸など消化器系の痙攣性の症状に良いでしょう。
食欲を増進する効果もあるので、体重管理をしている妊婦さんは気をつけましょう。
特に神経系からくる消化不良に良いと言われています。
子宮の強壮作用もあるので分娩時、分娩後の回復にとても良いオイルです。
降圧作用もあるので血圧が高い時にも使用できます。

ベルガモットも他の柑橘オイルと同様、劣化の早いオイルです。
開封後6ヶ月以内に使い切りましょう。
光毒性がとても強いので紫外線に注意が必要です。
妊娠中は特にメラニンをつくる働きが高まるのでより注意しましょう。
(気になる方はフロクマリンフリーを購入しましょう。)
フェイシャルケアをされる方は夜に使用しましょう。

ベンゾイン

学名:Styrax benzoin
科名:エゴノキ科
抽出部位:樹脂
抽出方法:溶剤抽出法
主な産地:インド、インドネシア

バニラのような甘い香りです。
腎臓に働きかけて尿の排泄を促します。
むくみや膀胱炎に良いです。
降圧作用もあるので血圧が高い時にも使用できます。
通経作用はないので低濃度で妊娠中期から使用が可能です。
香りが強いので濃度に注意が必要です。
乾燥肌を潤し、粘膜の塊を流す働きがあるので
副鼻腔炎や痰、気管支炎に良いオイルです。

ストレスや緊張を和らげ、不安を解消してくれます。
産後のアロママッサージで用いれば
疲れた体を癒し、赤ちゃんとの生活に不安を抱いていれば自信を与えてくれるでしょう。

マジョラム

学名:Origanum majorana
科名:シソ科
抽出部位:花と茎葉(全草)
抽出方法:水蒸気蒸留法
主な産地:エジプト、マダガスカル

通経作用があり、妊娠中は全期間使用できません。
出産日近くになったときに少量用いる事は出来ますが、それ以外は使用しないようにしましょう。

痛みを和らげるオイルなので運動後の筋肉痛、頭痛に効果的です。
腹部の痛みや便秘、生理痛に効果的な精油です。
古代ギリシャでは幸福の象徴とされるハーブで結婚の儀式の時に使用されていました。

産後にリラックスしたい時、安眠したい時に用いると良いでしょう。
心の疲れを癒し、幸福感を与えてくれる香りです。

マンダリン

学名:Citrus nobilis
科名:ミカン科
抽出部位:ミカン科
抽出方法:低温圧搾法
主な産地:イタリア、アルゼンチン、ブラジル

妊娠期間全期を通じて安全に使用できるオイルです。
アロマテラピーの精油の中でも、最も用途が広く穏やかな精油です。
ほとんどの人がマンダリンの香りに嫌悪することがなく、
とりわけ妊婦と幼児に良い香りです。

柑橘の爽やかな、そして温かみのある優しい香りです。
妊娠線や瘢痕をできにくくする作用があるので、
妊娠用ブレンドオイルに使われることが多いです。

リタルダンドでもマタニティオイルマッサージで
お客様と相談し使用することが多い精油です。

マンダリンも他の柑橘オイルと同様、劣化の早いオイルです。
開封後6ヶ月以内に使い切りましょう。
柑橘精油の中では一番肌にマイルドな精油です。
柑橘精油に肌刺激を感じる人でも、マンダリンは大丈夫な場合もあります。

ユーカリ

学名:Eucalyptus globulus
科名:フトモモ科
抽出部位:葉
抽出方法:水蒸気蒸留法
主な産地:中国、スペイン、ポルトガル、インド

去痰作用、粘膜溶解作用があるので呼吸器系の風邪症状に良い精油です。
呼吸器の感染症や副鼻腔炎、抗ウイルス作用があります。
感染症の流行時に空気清浄のために芳香浴をしたり、
消毒用アルコールに混ぜて使用したりするのに良いでしょう。

妊娠中に膀胱炎になった場合、恥骨が十分浸かる程度に湯をはり、
少量のユーカリを加えて座浴をすると効果的です。
しかしユーカリは強力な精油なので低濃度で使うように心がけましょう。
特に肌が弱い方は注意が必要です。

高血圧、てんかんの症状がある方は使用を避けます。

ラベンダー

学名:Lavandula angustifolia
科名:シソ科
抽出部位:花と葉
抽出方法:水蒸気蒸留法
主な産地:フランス、スペイン、タスマニア

詳しくは既に記してあるので、そちらをご覧ください。
通経作用があるので妊娠初期の使用は避けましょう。

抗菌作用が非常に強く、鎮痛作用もあるので
帝王切開や会陰切開を受けた傷から感染症を起こりにくくしてくれます。

赤ちゃんがだんだんと大きくなり、子供となった時にも
ラベンダーの精油はとても役立ちます。
子供の気持ちを落ち着けたい時、親子のコミュニケーションを深めたい時、
一緒に嗅いでみましょう。

公園で怪我をしてしまった時には、汚れを水で洗い流した後に
ラベンダー精油を傷口につけてみましょう。
ラベンダーの精油は鎮痛作用と抗菌作用があるので傷を癒し、痛みを和らげてくれます。
何よりお母さんから塗ってもらえるラベンダーの精油が子供は大好きになります。

レモン

学名:Citrus limon
科名:ミカン科
抽出部位:果皮
抽出方法:低温圧搾法
主な産地:イタリア、ブラジル、スペイン

妊娠期間全期を通じて安全に使用できるオイルです。
爽やかな香りのレモンは気持ちをリフレッシュさせるのに役立ちます。
直接脳に働きかけ、抗うつ作用を発揮し気分を高めてくれます。

血管を収縮させる作用があるので出血時の止血剤としても使われます。
循環を良くし高血圧を緩和する効果も期待できます。
抗菌作用も強いので、室内芳香浴で空間浄化をするのにも優れています。

レモンも他の柑橘オイルと同様、劣化の早いオイルです。
開封後6ヶ月以内に使い切りましょう。
光毒性もあるオイルですので塗布後すぐに直射日光に当たるのは避けましょう。

レモングラス

学名:Cymbopogon citratus
科名:イネ科
抽出部位:全草(根以外)
抽出方法:水蒸気蒸留法
主な産地:インドネシア

分娩時と出産後の気持ちをリフレッシュして高揚させてくれます。
催乳性もあるので乳汁分泌を促してもくれます。
レモングラスの香りは虫除けや消臭作用もあるのでエアフレッシュナーとしても効果的です。
肌刺激の強いオイルなので低濃度で注意しながら使用しましょう。

産後の疲れでやる気が起きない時、体がだるい時にに活力を与えてくれる香りです。

ローズ

学名:Rosa damascena
科名:バラ科
抽出部位:花
抽出方法:水蒸気蒸留法
主な産地:ブルガリア、トルコ、モロッコ

妊娠期間中全期を通して使用を避ける方や良いという説と婦人科ケアに適している説が両方あります。
リタルダンドではマタニティアロママッサージの際にお客様と相談しながら使うケースが多いです。
ローズの香りは本当に妊娠中の体の疲れ、心の疲れを癒すのに優れていると実感します。
ローズが妊娠中にベストであると唱えるアロマ療法家もおり、
パトリシア・デービスは妊娠中の使用を勧めています。

陣痛時に使えば高いリラクセーション効果や子宮の働きを助ける作用が期待できます。
ローズのフェミニンな甘い香りは
マタニティケアだけでなく女性のあらゆる不調に働きかけてくれます。

ローズは非常に高価なオイルです。
品質を良く確かめて購入しましょう。(アブソリュート、ゼラニウムの混入、植物油希釈など)
あまりに値段がお安いものは本物でない場合が殆どです。

産後にローズとジャスミンを用いたオイルマッサージを受ければ、最高に贅沢な時間となるでしょう。
出産で疲労した体の回復に、子宮の回復を助け、心を温かく包み込んでくれます。
私としてはこのローズ&ジャスミンの香りを想像するだけで最高です。

ローズマリー

学名:Rosemarinus officinalis
科名:シソ科
抽出部位:花や葉
抽出方法:水蒸気蒸留法
主な産地:スペイン、フランス、チュニジア

妊娠中は特に慎重に用いるべき精油で、もし用いるなら出産直前の期間のみにしましょう。
そして使用する場合は必ず間隔をおくようにして下さい。
血圧が正常値から外れている人(低血圧、高血圧)、てんかんの症状がある方は使用を避けましょう。

ローズマリーは頭をクリアにする働きがあり「ローズマリーは物覚えに」というシェイクスピアのセリフもあります。
筋肉の様々な痛みに有効で、分娩時や月経困難症にも効果的です。
月経前や産後のむくみにも良いでしょう。

通経作用のある精油

以下のオイルは通経作用のある精油です。
妊娠初期もしくは全期に渡って使用を控える必要があります。
精油によって妊娠中は全ての期間NGなものもあれば、使い方によってはOKなものもあります。
通経作用=妊娠中全てNGではないので、
1つ1つの精油について調べて、
納得してから使用されるようにして下さい。

アニスシード、アンジェリカ、カモミール、カラミント、カレンデュラ、ガルバナム、キャラウェイ、キャロットシード、クミン、クラリセージ、サイプレス、シトロネラ、シナモンリーフ、シダーウッド、ジャスミン、ジュニパー、セージ、セロリシード、タイム、タラゴン、ナツメグ、バジル、パセリ、ヒソップ、フェンネル、フランキンセンス、ベイ、ペパーミント、マジョラム、ミルラ、メリッサ、ラブダナム、ラベンダー、ローズ、ローズマリー

アロマテラピーで禁忌とされる危険な精油

禁忌精油はほとんどの場合、店頭で販売していないと思います。
けれど希に手に入る事があります。
私も以下の精油の何本か持っています。
精油は使い方を間違えれば思ってもいなかった事になりかねませんので十分注意して使用して下さいね。

アルニカ、アルモワーズ、ウィンターグリーン、エレキャンペーン、オリガナム、チャイニーズシナモン、カンファー、コスタス、サッサフラス、サビン、シナモンバーク、セイボリー、タンジー、チャービル、ツーヤ、ディアタン、トンカ、バーチ・スイート、バジル・エキゾチック、バニラ、パイン・ドワーフ、ビター・アーモンド、ビター・オレンジ、ブチュ・ブッコノキ、ブルーム・エニシダ、ペニーロイヤル、ホースラディッシュ、ボルドーリーフ、マスタード、メリロート、ヤボランジリーフ、ルー、ワームウッド

※参考文献

『妊娠と出産のためのクリニカル・アロマテラピー』
著書:デニス・ディラン
平成20年8月25日 第1版第5刷発行
フレグランスジャーナル社

『アーユルヴェーダとアロマテラピー 古代の叡智と現代医学を統合したヒーリング・テクニック』
著書:ライト・ミラー&ブライアン・ミラー
監訳:上馬場 和夫
平成23年11月30日 第1版第7刷発行
フレグランスジャーナル社

『スピリットとアロマテラピー
東洋医学の観点から、感情と精神のバランスをとり戻す』
著書:ガブリエル・モージョイ
訳:前田 久仁子
平成22年7月31日 第1版第11刷発行
フレグランスジャーナル社

『「聖なる香り」サトル・アロマテラピー』
著書:パトリシア・デービス
監修・翻訳:古賀 むつ美
訳:清水 美冴
1997年4月17日発行
ノーベル書房

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